50℃洗いとは
50℃洗というと野菜を50℃で洗うことでは有名ですが、実は50℃のお湯で野菜や果物、肉や魚、油揚げや麺類など様々な食品を洗う下処理の方法です。
50℃洗いをすることで食材にについている汚れを綺麗に落とすのはもちろん食材についた酸化した油や余分なアクを洗い流し、食材の鮮度を蘇らせ、旨味をUPさせる効果があります。
私も以前から50℃洗いについては耳にしたことがありましたが、自己流でやって良いのか?口に入れる食材についてのことなのでちゃんと知ってから活用したいと思い、ホールフード協会代表理事であるタカコナカムラ先生主催のホールフード基礎コースを受講しました。WEB上では間違った情報も行きかっているので正しい50℃洗いについてご紹介します。
50℃洗いのメリット
野菜の日持ちが良くなる野菜は買ってきた日に50℃洗いをしてからしっかりと水気を切り、ビニール袋や保存容器に入れておくことで鮮度を保ち日持ちが長くなるのでついつい冷蔵庫で野菜を腐られてしまうという経験がある方にもおすすめです。スーパーで売られている野菜は収穫後水分が抜けてしなびた状態になっているので50℃洗いすることでお野菜の気功からお湯を吸い上げることによって鮮度がよみがえって野菜がみるみる元気になるのが分かります。特にセロリやキュウリを洗う時に野菜がピンッと元気になるのが実感しやすいですよ。キャベツは芯が大きいので半分に切ってから50℃洗いするのがおすすめです。但しロールキャベツ等1枚で使う料理を作る際は1枚1枚剥がして洗って下さいね。
汚れや泥も綺麗にとれる 泥付き野菜は水よりお湯の方が素早くかつ綺麗に泥が取れます。また、キャベツや白菜・ブロッコリーなどは50℃洗いすることで小さいゴミや虫が出てくるのが分かります。
酸化した油や余分な脂を除去して美味しくなる 肉や魚、油揚げ等は50℃洗いすることによって汚れだけでなく酸化した油や余分な脂を取り除きます。特に透明のボウルで洗うと余分な脂や酸化した油が浮いているのがよく分かります。こうして不要なものを取り除いた状態のお肉やお魚で調理すると味が全然違うのが分かります。お肉やお魚の本来の甘みや旨味をしっかり感じるので私は使用する調味料の量が減って減塩効果にもなりました。ホールフードの基礎コース受講前は「いくらなんでも肉や魚は洗わない方が良いでしょう。火が通るんじゃないの?」と少し疑っていましたが、実際洗ってみると大丈夫。50℃で洗った直後は表面が少し白っぽくなるので一瞬火が通ったように見えますが、キッチンペーパーで水気を抑えて少し時間が経つと元の色に戻ります。特に肉・魚はびっくりするくらい臭みが無くなり美味しくなるので勇気をもって「えいやー」っと50℃のお湯につけてみてください!手間のかかる下処理いらずで簡単にいつもよりおいしくお料理できますよ。
麺類もおいしくなる 焼きそば麺や中華麺等も50℃洗いして麺に付着した油を取り除くことで後味すっきりとおいしく食べれます
50℃洗いの方法
キッチン温度計、ボウル、ざる、キッチンペーパー、熱めのお湯を準備します
※50℃の温度は高温なので、低温やけどや手荒れを防ぐために厚手のビニール手袋かトングも準備することをおすすめします。
①ボウルに50℃前後(48℃~52℃の範囲内)のお湯を準備します
43℃以下のぬるい温度になると雑菌が繁殖しやすくなり、逆に55℃以上の高温では食品に火が入って加熱調理になってしまうので、必ず温度計でしっかり測って下さい。蛇口から直接熱めのお湯を使用するという方もいらっしゃるようですが、50℃の温度を守ることが大切なので、必ず温度計を使用しましょう。
②食材をお湯の中に入れゴシゴシせずやさしく1~3分程度洗います。
※温度が下がってきたら48℃~50℃になるようにお湯を足しながら洗いましょう。
③洗った食材はざるにとって水気をきり、その後キッチンペーパーなどで丁寧に拭きます。
洗った野菜や果物は保存袋や容器に入れ冷蔵庫で保存できます。
50℃洗いの注意点
●野菜はサラダなど生ですぐ食べる場合は50℃洗いした後、そのままではぬるいので冷水でしめましょう。
●泥付きの野菜は泥のままタワシで洗い、水が汚れていたらさらにもう一度お湯または水で洗います。
●肉・魚は50℃洗いした後必ずキッチンペーパーでしっかり水気を取り除いて下さい。
●肉・魚は使う直前に50℃洗いをしてください。50℃洗いしたものを翌日調理するなど時間が経ってから使用するのはNGです。
●油揚げは50℃洗いした後水気をしっかり搾ってさらにキッチンペーパーで水気をとります。
●酵素は48度以下で破壊と言われていますが50℃洗いでも食材の中の方は酵素を破壊する温度まで上がっていないので大丈夫です
●50℃の温度を保つために熱めのお湯を必ず用意して足しながら温度調整してください